top of page
紅子

20. 時代祭


時代祭りは祇園祭りの後祭りの花笠巡行と

一年交代でお役目が廻って来ました。

うちも何回か出さして頂きました。

ものすご朝早ように御所へよせてもろて髪結いやら

衣装付けやらのお仕度して頂いた記憶がおす。

御所を出発してからはご不浄へは行けしませんので、

前の晩から水分を控えるようにしてました。

お座敷でお客さんから「明日は何になるねん?」と聞かれ

「へぇ出雲の阿国どすねん」とお答えしますと

「えらいショウビンな阿国やな」と言われ

「いや~お兄さんいけずやわ~可愛いらしい阿国と言うとくれやす」

お店だしから約半年こんな会話が出来る様になってます。

うちの同期の舞妓ちゃんでどうしても

巴御前になりとうて乗馬のお稽古に行かはった人がおした。

巴御前は格好がよろしおすのやけど鎧をつけてお馬さんに乗らなあきまへんやろ

高い所の苦手なうちはとっても無理やと、

はなから諦めてましたけど、その舞妓ちゃんも何回か通わはった後

「あんなん無理やお馬さんに乗るだけで精一杯や!

そこへ鎧つけて太刀つけて槍持って…あかん絶対落ちる」と言うてました。

見てるのとするのんは大違い。 

結局うちらは巴御前にならはった姉さんを

キャーキャー言うて憧れてるだけどした。

あれから何十年、お衣装が新しくなり輿が変わったりして

様変わりした物もおすけど変わらぬ所もあり、

あの頃の些細な事迄色々思い出します。

一遍も経験出来しまへなんだけど、

お馬さんの上から見る景色はどんなんやったのやろう?と…

時代祭りを見に行くたんびに思います。

今でも高い所はあかんのどすけど

ほな  又  おおきに

閲覧数:161回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page