
夏が近うなると鴨川のねきにあるお料理屋さんが床を出さはります。
今は5月の連休あたりに出してはるみたいどすけど、
うちが宴会によせてもろてた頃はたしか6月の15日から9月の15日の間やった様な気ぃがしますねんけど、ひょつとしたら記憶違いかも知れまへん。
鴨川の床や貴船の川床へよせてもらう事がこの時期になると増えてきます。
エアコンの快適さを知ってしもてからは床がそれ程涼しいとは思えしまへんけど風情と言う点では、
やはり床は京都らしおすなぁ
昔は床の下を三味線を弾きながら二人一組でゆっくり歩いてはる新内流しさんと云う芸人さんがおられ、
床の上からお客さんが声をかけると新内節を語って聞かせてはったとか・・・
お客さんがご祝儀を包んで床下に投げ、
受け取った新内さんはおじぎをして又三味線を弾きな がら歩いて行かれる・・・
それも鴨川の風情やったと姉さんから聞いた事がおした。
うちの時代には残念ながら、もう新内さんが流して来られる様な事はのうなってました。
8月の16日五山の送り火の時は床で大きな平らたい器に水をなみなみ注いで
送り火の文字を遷して飲むと無病息災と言われていて、
皆で頂いてご先祖さんが無事にお帰りにならはる様手を合わせました。
床から送り火が見える程高い建物が少のおしたのやなぁ
今では床はお料理屋さんだけやのうて、カフェでもフレンチやイタリアンのお店でも出してはって、
床にテーブルでお茶やお食事を楽しめるようになってます。
今も昔も風情を楽しむ大切な場所どすにゃなぁ
ほな 又 おおきに